議会報告・地域報告

【奈良県議会】奈良県ドクターヘリの安定運航の確保を!【あしたか清友】

令和7年9月22日、奈良県議会本会議場において、3回目の一般質問を行いました。県民の命と安全を守るために、ドクターヘリの安定的な運航について、下水道事業におけるウォーターPPPについて議論してまいりました。子どもたちを取り巻く環境の改善するために、不登校支援について、奈良県立大学の高大連携について議論しました。さらに、奈良が持つ歴史・文化・地域資源をどのように次の世代へつないでいくのか、という観点から、近世・近代遺跡や「どんづる峯」の保存活用の質問を重ねてきたことを踏まえて、近世・近代遺跡の保存活用について要望しました。議事録が作成れましたので、報告させていただきます。

◆3番(芦高清友) (登壇)皆さん、こんにちは。ただいま議長のお許しを得ましたので、自由民主党・無所属の会、香芝市選出の芦高清友が一般質問を始めさせていただきます。今回は、各担当の部局長、教育長に、4項目の質問と1項目の要望をしたためてまいりました。

まず初めに、項目1番、奈良県立大学の高大連携についてお伺いします。
奈良県立大学は、これまで、「奈良の再発見を通して、日本と世界に貢献する」を建学の精神とし、地域から学び、地域貢献することをモットーに、少人数性とフィールドワークに重点を置いて、地域の未来づくりに貢献する人材を輩出してこられました。現在の第2期中期目標期間においては、地域経済、社会、行政等の分野で活躍する地域のリーダーを育成することを奈良県立大学に対する今後の長期的なミッションとし、このミッション達成に向けて、教育、研究、地域連携、国際交流、法人運営の5つの柱立ての下、奈良県において具体の目標を設定し、奈良県立大学ではこの目標を達成すべく、中期計画を策定し、取組を進められています。今回の議会に上程された第2期中期目標の中間評価においては、評価委員から、中期目標の達成状況が良好であると認められるとされ、順調に取組が進められていると認識しています。令和4年度に奈良県立大学附属高等学校を設置され、令和6年度に、従来の4コモンズに新たに国際共生、工学自然科学の2分野を追加し、文理融合型にカリキュラムを再編することを決定されました。さらに今年度から、奈良県立大学附属高等学校生徒の特別推薦枠での入学を受け入れ、入学定員をこれまでの1学年150人から200人に増やすなど、教育の充実を図り、高大接続の取組を進められてきたと認識しています。
そこで、子ども女性局長にお伺いします。
奈良県立大学では、今年度初めて附属高等学校の卒業生が入学されましたが、さらなる魅力向上に向けて、高大連携の取組を今後どのように進められていくのか、お伺いします。

次に、項目2番、ドクターヘリの安定的な運行についてお伺いします。
奈良県ドクターヘリは、平成29年に運行を開始して以来、奈良県の救急医療体制に大変重要な役割を果たしています。令和6年度末までで累計3,642件の出動があり、そのうち令和6年度は365件の出動がありました。この365件のうち、十津川村での42件を含め、南部地域には176件、宇陀市での41件を含め、東部地域には56件、合計で232件と、南部、東部地域で約3分の2を占めています。このように救急車による搬送では病院到達まで長時間かかるところ、医師、看護師が現場で初期治療を行った上で、ドクターヘリで迅速に病院まで搬送することができるため、多くの県民、特に南部東部などの僻地の住民にとって大きな安心感を与えてくれています。しかし、今年の7月から8月にかけて、奈良県を含む近隣府県のドクターヘリ8機が順番に最大で1週間程度運行を停止するという事案が発生しました。具体に申し上げますと、7月16日から22日までの7日間、奈良県ドクターヘリが運航停止になりました。また、和歌山県ドクターヘリが7月9日から15日までの7日間、京滋ドクターヘリが7月10日から13日までの4日間、鳥取県ドクターヘリが7月22日から28日までの7日間、大阪府ドクターヘリが7月24日から30日までの7日間、鳥取県全域、兵庫県北部、京都府北部の3府県ドクターヘリが8月5日から11日までの7日間、徳島県ドクターヘリが8月18日から24日までの7日間、兵庫県ドクターヘリが8月19日から22日までの4日間、さらに加えて、東京ドクターヘリが8月7日から10日まで、8月24日から26日までの合わせて7日間の運行停止になりました。原因は、これらのドクターヘリの運航すべてを受託している学校法人ヒラタ学園における整備士不足によるものであります。1日当たり1件の運航実績がある奈良県ドクターヘリが停止することによって、県民への救急医療体制に支障があってよいはずがありません。
そこで、医療政策局長にお伺いします。
今年7月にドクターヘリが運航停止しましたが、どのように対応したのか。また、県民の命を守るため、ドクターヘリの安定的な運航の確保についてどのように取り組んでいくのか、お伺いします。

次に、項目3番、下水道事業におけるウォーターPPPの導入についてお伺いします。
今年の1月28日、埼玉県八潮市で直径10メートル、深さ10メートル以上の道路陥没が発生し、トラック運転士が転落し死亡する痛ましい事故がありました。近年、全国各地で下水道施設の事故やトラブルが報じられ、生活に大きな影響を与えている事例も見受けられます。その背景には、施設の老朽化や維持管理を担う技術職員の不足といった構造的な課題があると考えます。下水道の老朽化について、国土交通省 上下水道の現状によると、令和4年度末では、全国の下水道管渠の総延長は49万キロメートル、標準耐用年数50年を経過した管渠の延長約3万キロメートル、総延長の約7%で、10年後には約9万キロメートル(約19%)、20年後には約20万キロメートル(約40%)になる見通しです。奈良県が管理する下水道管渠の総延長は約200キロメートルで、標準耐用年数50年を経過した管渠は令和6年度末時点で約3%であるものが、10年後には約34%になる見通しであります。また、全国の下水道事業に関わる職員数は、総務省下水道事業の現状の課題によると、平成20年の事業数3,687、職員数3万3,467名から、令和5年は事業数3,595、職員数2万6,617名と、事業数は横ばいの状況で、職員数は約2割減少しております。さらに、人口減少の進行に伴い、下水道事業の根幹となる有収水量は年々減少しており、使用料収入の減少による財政面での持続可能性も懸念されています。従来どおりの行政直営方式のみでは、将来的に安定的かつ効率的に事業を継続することは難しくなるのではないかと危惧するところです。そうした中、令和5年6月、国の民間資金等活用事業推進会議において、PPP/PFI推進アクションプランの改定版が示され、公共施設等運営事業及び同方式に準ずる効果が期待できる官民連携方式として、ウォーターPPPの概要が明らかになりました。PPPとは、パブリック・プライベート・パートナーシップの略であり、ウォーターPPPは、官民がそれぞれの役割を分担し、民間の技術やノウハウを最大限に活用することで、持続可能な下水道経営を実現するための有効な手段の1つであります。
そこで、県土マネジメント部長にお伺いします。
安定的かつ効果的に下水道事業を継続していくため、官民が連携して事業を実施していくことが重要と考えますが、今後、ウォーターPPP導入をどのように進めていくのか、お伺いします。

次に、項目4番、不登校支援についてお伺いします。
文部科学省が実施する令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果において、令和5年度の奈良県の国立・私立小・中学校、高等学校の児童生徒1,000人当たりの不登校児童生徒は小学校で20.9人、全国21.4人、中学生で66.8人、全国で67.1人、高等学校で31.8人、全国で28.5人となっています。奈良県の不登校児童生徒数は、近年高水準のまま推移しており、特に小中学校においては、在籍児童生徒数が減少しているにもかかわらず、不登校児童生徒数は11年連続で増加し、過去最多となっています。不登校児童生徒への支援については、単に学校に登校するということのみを目標にするのではなく、社会的に自立することを目指す必要があります。児童生徒にとって安全に安心して過ごすことができる居場所を見つけ、自己肯定感を高めながら、将来への希望が持てるようにサポートすることが重要です。また、不登校の要因は人間関係、学業不振、家庭環境、発達の特性や課題など複雑化、多様化しており、心の問題としてのみ捉えるのではなく、一人ひとりの状況に応じた対応が必要です。各市町村立の学校や県立学校においては、これまでからも様々な形で不登校支援に取り組んでいただいています。心理や福祉の専門家であるスクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーなどの見立てをもとに、個々の児童生徒ごとに、不登校になったきっかけや不登校が継続する理由を探りつつ支援につなげたり、校内に教室とは別の部屋を確保し、校内教育支援センターとして、不登校傾向の児童生徒の学習等の支援に取り組んでいただいています。また、市町村教育委員会においては、域内の学校とは離れた場所にて不登校支援ができる校外教育支援センターを設置し、学校に足が向かない児童生徒の支援に取り組んだりしているなど、様々な取組をしていただいているところですが、なかなか不登校児童生徒数が減少せず、増加し続けているのが現状であります。このような中、奈良県教育委員会では、令和5年6月から令和7年3月末までの2年間、長期にわたる不登校状態で孤独な状況や学習進路に不安を感じている生徒とオンラインでつながり、アセスメントに基づいた心理的支援をベースに、居場所や学習支援を提供するフレキシスクール「不登校支援ならネット」を試行実施され、令和6年度は参加した中学3年生のうち、高等学校進学を希望した生徒が全員進学を果たすなどの成果がありました。このフレキシスクール「不登校支援ならネット」で培った支援体制をもとに、令和7年6月から県内公立小・中・義務教育学校のいずれの支援機関にもつながっていない不登校児童生徒を対象に、教育研究所において、奈良県公設フリースクール「ならコネクト」が開校されました。この「ならコネクト」では、メタバース空間を活用したオンラインスクールを核として、不登校支援をされているところであります。
そこで教育長にお伺いします。
不登校の要因は複雑化、多様化しており、児童や生徒一人ひとりの状況に応じた支援が必要と考えますが、今年6月に開校した奈良県公設フリースクール「ならコネクト」の現状と今後の不登校支援の取組についてお伺いします。

最後に、項目5番、近世・近代遺跡の保存活用について要望します。
平成31年4月に東京品川駅改良工事で発見された高輪築堤跡が文献資料や絵図、写真等から存在と重要性が認識されていたにもかかわらず、文化財として保護措置が取られていなかったことが契機となり、令和4年7月22日、文化審議会文化財分科会により、これからの埋蔵文化財保護の在り方について(第一次報告書)が取りまとめられました。その報告では、近世・近代遺跡の保護に関わる課題として、これまで都道府県によって基準にばらつきがあったり、そもそも基準が策定されていない場合があることから、地方公共団体間における近世・近代の遺跡の件数や内容における著しい違いがあることが指摘されています。文化庁はこの課題を踏まえ、令和6年8月16日に近世・近代の埋蔵文化財保護について報告をまとめました。文化庁報告では、近世・近代の遺跡の保護の第1は、建造物や史料等の調査を行い、その価値に応じて、国や地方公共団体の指定・登録による保護を図ること。保護の第2は、指定や登録に向けての価値判断における埋蔵文化財の所見の重要性により、周知の埋蔵文化財包蔵地として保護を図る対象を判断することにあるとされています。また、埋蔵文化財包蔵地の把握は市町村が行い、都道府県が決定するのが適当であり、周知化については、都道府県が客観的、合理的な基準に基づき行う必要があるとされています。
文化庁報告において、近世・近代の埋蔵文化財包蔵地についての選択や決定の基準について考え方が示されたことから、昨年6月議会で屯鶴峯保存活動について山下知事に質問させていただきました。奈良県においても、近世・近代遺跡や埋蔵文化財の価値判断の基準などの作成を検討されていると伺っています。県内市町村に広く意見を取り入れるべくアンケート依頼をされている最中ではありますが、近代遺跡の調査は平成8年以来29年ぶりのことであり、一定の時間がかかるものと認識しております。県内市町村の意見を踏まえて、着実に事業を進められるよう、お願いしておきます。これまで屯鶴峯の保存活動について、地下壕等の近世・近代遺跡の保存について、山下知事に質問させていただきました。特に近代遺跡の中でも、軍事に関する遺跡、戦争遺跡に関しては、さきの大戦から80年が経過し、次世代に正しく伝えていくためにも保存するだけでなく、広く周知し、多くの方に平和学習や観光で触れていただくことが大変重要であります。保存するだけでなく、活用してこそ、次世代に継承していけるものだと考えておりますので、近世・近代遺跡の保存と活用について要望しておきます。
以上で、壇上からの1回目の質問を終わります。

 

◎こども・女性局長(畑澤靖子) (登壇)3番芦高議員から私へは、奈良県立大学の高大連携についてご質問いただきました。お答えいたします。
県立大学では、生涯にわたって学び続ける姿勢や新たな時代を切り開く人材を育成するため、課題探求型の学びを基軸に据えて、大学との高度な連携ができる附属高等学校を令和4年度に開校されました。具体的な教育の特色としましては、例えば附属高等学校1年のときから課題研究の授業において、大学教員の指導を受け、生徒一人ひとりが研究テーマを設定し、研究を深めていく課題探求型の学びの実施や、3年生では、大学への進学を希望する生徒が大学の講義やゼミへ参加できるプログラムの導入など、高大連携の取組を進めております。また、大学では、今年度初めて附属高等学校の卒業生が入学しました。入学生は、活発な学生生活を送るとともに、附属高校生に対して大学の魅力を伝えるプログラムを企画運営するなど、活躍されているとのことです。こういった取組が実を結びつつあり、今回の議会に上程いたしました第2期中期目標の中間評価では、附属高等学校の教育の充実と、高大接続の推進について、中期目標の達成状況が良好との評価を受けております。今後附属高等学校3年間の課題探求型の学びの成果を大学4年間の実践的で高度な学習により発展させるなど、高大連携を一層推進していくと聞いており、県としても引き続き支援をしてまいります。答弁は以上でございます。ご質問ありがとうございました。

◎医療政策局長(通山雅司) (登壇)3番芦高議員からドクターヘリの安定的な運行についてご質問いただきましたので、お答えいたします。
奈良県ドクターヘリは奈良県立医科大学が運行主体となり、南奈良総合医療センターにドクターリを常駐させ、県内を片道約15分でカバーしています。特に僻地では重要な役割を果たしており、県民に対する救命率の向上や後遺症の軽減など、救急医療体制の重要な役割を担っています。加えて、複数の要請が重なった場合などでも対応できるよう、三重県、和歌山県のドクターヘリと相互に応援する体制や、大阪府ドクターヘリの出動を要請できる仕組みなど二重三重のセーフティーネットを構築してきました。議員お述べのとおり、委託業者の整備士不足により、本年7月16日から22日までの間、奈良県ドクターヘリが運航停止を余儀なくされました。その間、消防から3件の要請がありましたが、和歌山県のドクターヘリが対応し、県民の救急医療に支障は生じませんでした。ドクターヘリの運航停止については非常に重く受け止めており、関西広域連合とともに、運航会社には安定した運航体制の確保を引き続き強く求めてまいります。ドクターヘリの契約については、平成29年、導入当初より3年ごとに公募型プロポーザル方式により業者を公募してきました。現契約は令和9年3月末までとなっております。安定的な運行を確保するために、今年度に先行して次期契約を締結する関西広域連合の動きを注視するとともに、次期契約のプロポーザルの審査においては、安定的な運航体制に関する評価項目をより重視した配点とするなど、改善を検討してまいります。今後とも、近隣府県と連携した応援体制と併せ、安定的な救急医療体制の確保に努めてまいります。以上でございます。ご質問ありがとうございました。

◎県土マネジメント部長(安井広之) (登壇)3番芦高議員からご質問いただきました下水道事業におけるウォーターPPPの導入について、答弁申し上げます。
下水道事業を取り巻く環境につきましては、年々厳しさを増してきております。議員お述べのとおり、今後人口の減少に伴います料金収入の減少でありましたり、老朽化施設の増大、技術職員数の減少といった数多くの課題を抱えております。そういった状況におきましても、県民が安心できる安定的で持続可能な下水道施設の運営が求められているところでございます。ウォーターPPPは、こうした課題に対応するため導入を検討しているものでありまして、このウォーターPPPの導入によりまして、効率的な運転管理に加え、民間の知見を生かした維持管理や施設の更新を一体的に行うことで、官民連携して進めることが可能となり、下水道事業の持続性を高めることができる仕組みとして、全国的にも導入が検討されているところでございます。当県におきましては、昨年度からウォーターPPPの導入可能性調査を行っておりまして、スケールメリットでありましたり、導入効果、企業の参加意欲のモニタリング調査などを行ってきました。引き続きこの検討を進め、令和9年度からの導入に向けまして、入札・公募等の準備を進めているところでございます。今後は、施設管理の最適化や費用削減等による経営の安定化の実現に向けまして、導入後の効果等もしっかり検証し、下水道施設全体の持続的な運営につなげていきたいと考えているところでございます。以上でございます。ご質問ありがとうございました。

◎教育長(大石健一) (登壇)3番芦高議員から私には、不登校支援についてご質問いただきました。
不登校児童生徒の個々の状況に応じて、多様な教育機会を確保する取組を目的といたしました公設フリースクール「ならコネクト」では、新たな取組でありますメタバース空間を活用したオンラインスクールCocoroキャンパスと、教育研究所による包括的な不登校支援を行っております。2年間試行実施しましたフレキシスクールでは、事業やイベントへの参加等明確な目的を持っていないと活動に参加しにくいことや、活動に参加していない生徒へのスタッフからの働きかけを行いにくいことなどの課題がございました。Cocoroキャンパスでは、学習活動の場だけではなく、談話や相談のできるスペース等を設置し、分身となるアバターで、フロア内のどこにでも移動できる参加しやすい空間を提供しております。フロア内では、活動に参加しにくい児童生徒にも、スタッフからのチャットによる声かけも可能となっております。また、フロアの掲示板を活用して授業内容や各種イベント等を案内し、児童生徒の主体性を育む取組を進めております。あわせて、不登校が急増する小学生の高学年にも支援の対象を広げ、いずれの支援機関にもつながっていない小学5年から中学3年まで、発達段階に合わせた支援を行っております。取組を通して、他者とのつながりに安心感を持ち、担当教員による対面での支援を受けられるようになった生徒や、少人数グループによるこまどりルームに参加できるようになった生徒もいるということでございます。今後は、必要な支援が必要な児童生徒に確実に届くよう、保護者や関係機関への周知に努め、仮想空間からリアルな関わりまで多様な方法でつながりがつくれるよう、包括的な不登校支援を続けてまいる所存でございます。以上です。ご質問ありがとうございました。

 

【再質問】ドクターヘリの安定的な運行について
◆3番(芦高清友) それでは、項目2番のドクターヘリの安定的な運行についてお伺いします。
受託事業者の整備士の不足が原因ということはもう明らかでありまして、しかし、奈良県が事業主体であります県立医科大学が基地病院として活動していただいているんですけども、その中で県として、契約期間中ではありますけれども、この重大な事象について、どのように事業者の方に申入れや指導をしていくのか、奈良県の考えをお伺いいたします。
◎医療政策局長(通山雅司) 運航会社でありますヒラタ学園につきましては、関西広域連合の機体も運行しておりまして、関西広域連合とともに対応しているところでございまして、申入れを行っております。以上でございます。
◆3番(芦高清友) 今受託されている事業者さんは、関西広域連合内で8機持たれていて、長崎県、東京都のほうでも10か所、拠点を持たれている中で、今回整備士が不足して運行停止となりましたけども、昨年も、令和6年5月16日、21日、22日の3日間、これは理由が違うんですけれども、整備措置の事案において運行停止されて、国土交通省の大阪航空局から事業改善命令も出されています。そういったことも踏まえましたら、やはり契約の段階で、このように安定的な運行をすることを付すなり、発注側である事業の主体側が契約の段階においていろいろ考えなければならない事案だと思っています。
その中で、契約受託事業者の質の向上の観点からも、多くのドクターヘリ運航事業者、今全国で57機運用されておりますので、周知、呼びかけをして、より多く参加が見込まれるように契約内容から見直して競争性を確保すべきと考えますけれども、奈良県の見解を伺います。
◎医療政策局長(通山雅司) 全国的に運行されておりますドクターヘリの運航会社につきましては10社程度でございまして、そう多くはございません。その中で、本県に公募に手を挙げていただけるように、議員お述べのように、工夫はしてまいりたいと思っております。また、先ほどもご答弁申し上げましたように、審査方法につきましても、安定性というものをより重視したような評価というのをただいま考えております。いずれにつきましても、安定的な確保につながりますように工夫してまいります。以上でございます。
◆3番(芦高清友) 今回の奈良県での運行停止期間は3件あって、ほかからバックアップしていただいたとの回答もありました。バックアップ体制がされているとはいえ、やはり運行停止になって整備士が欠けたところに補充に回ったところが、また整備士が欠けるので、正規の配備ではないのは当たり前のことであります。ですので、奈良県としては、事業者の整備士不足という明確な理由がありますが、やはり今の契約内容の見直しであったり、次の契約をするときには、しっかりそういったことも踏まえて、契約内容を見直していただきたいと思っておりますので要望しておきます。

【再質問】ウォーターPPPの導入について
続いて3項目の下水道事業におけるウォーターPPPの導入についてお伺いします。
現状、奈良県は運転管理業務委託の状況であります。よく参議院選挙やいろんな首長選挙でも話題になり得る項目であるんですけれども、今、コンセッション方式レベル4というウォーターPPPのレベルがあります。奈良県は、今回のこのレベル4に向かうのではなくて、管理更新一体のマネジメント方式レベル3.5を、令和9年度の導入に向けてやられていると伺っておるんですけども、PPP自体が長いこのデフレ期で、人件費の上昇とかがなかったときに官民連携が取り入れられた手法であるのですが、レベル3.5の内容を見ていましたら、契約年数が原則10年契約、仕様発注から性能発注、単純委託から管理更新一体マネジメント方式、プロットシェア、計画よりもさらにコストメリットがあれば官民で収益をシェアすると、こういった基本事項に基づいてやられるんですけども、長期契約で社会状況の変化に対応できるのかという不安定さがあるのも事実かなと思います。その点に関しまして、奈良県の見解を伺います。
◎県土マネジメント部長(安井広之) ウォーターPPPの形につきましては、議員お述べのとおり、いわゆる施設の運営権まで完全に民間側に委ねてしまうコンセッション方式でありましたり、一部効率性を持たせて、更新計画とか維持管理の効率化に民間の知見を取り入れる形というような各段階がございます。奈良県におきましては、これも議員お述べのとおり、後者の更新計画でありましたり維持管理の効率化の知見を計画の中に入れられます。施設の運営権自身は県で、予算の運用、管理等も県でするという形でございます。この予算の管理を行政側でするということで、一定、施設の運用レベルや料金体系もこちらがコントロールできますので、社会情勢に見合って、行政側の意見というのを反映させて運営をしていくことが可能と考えているところでございます。
◆3番(芦高清友) 運営権を有するレベル4ではないというところは、きっちり説明もしていかなければならないところだと思っています。そのレベル3.5の更新支援型において、よくいろんな方から私も聞かれるんですけども、海外の例を挙げて、コンセッション方式で民営化された後に再公営化に戻ったというような事例をお伺いします。これは、正確に言うと、再公営化というよりか官民連携の事例だと思うんですけれども、いずれにしましても、運営権まで有する官民連携には県民感情として不安な部分があると考えています。コンセッション方式レベル4への移行について、今後、奈良県はどのように考えておられるのかお伺いします。
◎県土マネジメント部長(安井広之) 議員ご指摘の事例でありますけれども、例えばフランスのパリと一部の都市ではそういったコンセッション方式を導入されたことによって、料金の上昇とかサービス水準の低下によりまして再公営化という事例があります。我々もそういった事例を勉強しておりまして、先ほど申しましたように県におきましては、まず行政が一定の予算管理をするというところでレベル3.5の導入を検討しているところでございます。ただ、導入後におきましても、それの導入効果でありましたり状況、そういうところをしっかり検証しまして、次の段階の適否等についても、検証してまいりたいと考えているところでございます。
◆3番(芦高清友) 民間が入ることで価格改定で価格が上昇することとか、そしてまた、逆に価格を抑えることで、サービス低下を招くことというのは、不安材料としてあると思うんです。そこを、これから奈良県が導入していこうとしているものは、それとは違うものからスタートするのかなと認識しておりますので、令和9年度から奈良県が行う下水道事業におけるウォーターPPPの導入について、議会でもちろんもっと詳細の報告、説明も要るんでしょうし、我々の方も、県民の皆さんから伺ったことは、県に対していろいろ質問をしていきたいと思います。この手法自体は導入しなければならないものだと私は一議員として認識しておりますので、それぞれ議員の皆さんのご判断があるかなと思いますけれども、今後、不安のないように丁寧な説明をしていただきますようにお願いしておきます。以上で、一般質問を終わります。

 

以上が、本会場での一般質問の議事録です。

奈良県ドクターヘリの安定的な運行については、県民の命に関わる重要な案件です。契約期限が切れる令和8年度までは、他府県との包括連携によるカバー体制を行いドクターヘリの出動が制限されることが無いように強く要請しています。また、一般質問でも触れましたが、次回の契約では安定的な運行をじゅうし重視した契約にするべきです。今回の契約では、このような事態は想定されていませんでした。安定的な運行を求めるのは当然でありますが、運休分は減額するべきであるとはたらきかけています。その結果、令和7年度の運休日数分などで約5200万円の減額が行なわれました。また、公募型プロポーザル方式により、令和8年10月7日に次期事業者が確定しました。奈良県民の命を守るために尽力いただいた担当課の皆様に感謝いたします。引き続き、これまでの経緯を踏まえた契約内容になるように注視してまいります。

PAGE TOP