皆様、こんにちは。奈良県議会議員のあしたか清友です。令和6年9月24日(火)に、奈良県議会では2回目の一般質問の機会をいただきました。①災害時の活動体制の充実に向けた取組について、②県域水道一体化について、③国道165号香芝柏原改良をはじめとした直轄事業の推進について、④「どんづる峯」の保存活用について、の4点の質問を行いました。本会議場での発言を要旨をまとめて報告します。
【あしたか清友】皆さん、こんにちは。自由民主党・無所属の会、香芝市選出の芦髙清友です。議長のお許しをいただきましたので、一般質問を行わせていただきます。今回は4点、知事にその思いをお伺いするべく、質問をしたためてまいりました。まず、県議会議員として奈良県全体の将来を考え、1つ目は災害時の活動体制の充実に向けた取組について、2つ目は県域水道一体化について、さらに、私の地元であります香芝市から奈良県全体の発展を願いまして、3つ目、国道165号香芝柏原改良をはじめとした直轄事業の推進について、4つ目、屯鶴峯の保存活用について、以上、通告に従いましてお伺いしますので、簡潔明瞭なご答弁をいただきたいと思います。
まず初めに、大項目1番、災害時の活動体制の充実に向けた取組についてお伺いします。先月、8月8日に日向灘を震源とするマグニチュード7.1の地震が発生しました。その後、気象庁において調査検討がなされ、制度創設以来初めてとなる南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)を発表されました。ご承知のように、この臨時情報は、南海トラフ地震の想定震源域で新たな大地震の発生可能性が平常時と比べて相対的に高まっているとされ、政府や自治体、マスコミ等を通じて連日呼びかけがなされました。他県では海水浴場が閉鎖されたり鉄道が運休したり、多方面で地域の実情に合わせて特別な対応が行われました。奈良県は津波被害が想定されていませんが、この発表を契機に、改めて防災意識も高まったのではないかと考えます。奈良県においても、警戒配備体制を取られ、発表翌日に知事と幹部による対応会議を開催され、県民に向け地震の備えに関するメッセージや、全庁体制で災害対応の職務に危機意識を持って備えるよう知事から指示を出されました。幸い1週間後に注意呼びかけは終了しましたが、南海トラフ地震がいつ起こってもおかしくない状況にあることは変わっていません。奈良県では、奈良盆地東縁断層帯や中央構造線断層帯による直下型地震が発生すれば、甚大な被害が想定されています。また、先月、九州南部を横断した台風第10号は、当初、紀伊半島を直撃する予想も出され、奈良県や市町村の災害対策部局においても警戒が続けられました。奈良県への被害はありませんでしたが、改めて災害に我々がどう備え、対峙していくのか、どう対処していくのか、具体的な行動を示さなければならないと実感いたしました。奈良県の防災計画では、災害が発生した場合や発生のおそれがある場合は、応急対策を総合的に推進する中心的な組織として災害対策本部などの活動体制を配備することとされています。いわゆる自助、共助の取組を推進し、防災、減災を進めていくのは当然でありますが、災害応急対策を確実に迅速に進めるためには、中枢となる公助を担う奈良県の災害活動体制の充実は大変重要であると考えます。
そこで、山下知事にお伺いします。南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)の発表や各地における豪雨災害などを踏まえ、発災時には応急対策の中枢的な役割を担う奈良県の災害活動体制の充実が重要と考えますが、奈良県の取組状況をお伺いします。
続いて、大項目2番、県域水道一体化についてお伺いします。山下知事は知事就任以降、水道の広域化の必要性は認めつつ、令和7年4月から事業統合や統合当初からの料金統一という基本的事項、また料金水準の試算について疑問を呈されましたが、再度論点を整理して、奈良県広域水道企業団設立準備協議会において協議された結果、基本的な方向性は従来どおりのまま、細部の調整が進められてきました。住民の関心の高い統合後の水道料金については、構成市町村からの意見も踏まえ、統合当初から料金体系の統一を基本としつつ、制度変更によって、単独経営の場合に比べて料金が上がる使用者については、それぞれの市町村の統合前の料金体系を適用するといった5年間の経過措置が講じられることとなりました。統合の構成団体である県と26市町村の9月議会において、企業団設立の協議に対する議案が上程されています。全て可決されれば企業団が設置される予定ですが、新たな企業団では、各構成団体が連携して、今後の人口減少に伴う給水収益の減少、水道施設の老朽化による更新需要の増加などの課題に対応した取組を着実に進め、県民に対し安全で安心な水道水を将来にわたって持続的に供給することが責務であると考えます。
そこで、山下知事にお伺いします。これまで県域水道一体化に向けた取組を進められてきましたが、今後設置される奈良県広域水道企業団において、どのように事業運営していくのか、お伺いします。
続いて、大項目3番、国道165号香芝柏原改良をはじめとした直轄事業の推進についてお伺いします。国道165号香芝柏原改良は、香芝市穴虫西交差点から西名阪自動車道の柏原インターまでの約2.8キロメートルの区間を2車線から4車線化にする国直轄の事業であり、平成24年に開通した中和幹線と西名阪自動車道の間のミッシングリンクを解消するものとなっております。事業効果は主に3点あり、1点目は、奈良県側から中和幹線、国道165号、大和高田バイパスの3路線8車線から交通が集中するため、2車線から4車線化することで慢性的な渋滞が大幅に緩和され、交通の円滑化が図られます。2点目は、線形改良により交通事故の低減が期待されています。3点目は、奈良・大阪府県境付近の峠部において、防災対策が必要な急峻な崖が多数存在するため、異常気象時通行規制区間に指定されており、連続雨量200ミリ以上で通行止めとなる区間があります。切り立った斜面を改良するなど、災害に強い道路に改良することにより、異常気象時通行規制区間を回避し、安全かつ円滑な交通が確保されるものです。奈良県内の直轄事業に目を向けますと、国道24号大和御所道路が令和6年度、65億550万円の事業費が計上され、橿原ジャンクション大阪方面接続ランプは令和8年春開通予定となっています。これに対し、大阪府からの西の玄関口に当たる国道165号香芝柏原改良は、用地取得率約90%であるものの、工事着手には至っていません。奈良県の中和地域と大阪府を結ぶ中和地域の地方創生を支える重要な幹線道路の4車線化は、中和地域の悲願であります。
そこで、山下知事にお伺いします。道路整備の加速化のため、京奈和自動車道と同様に、その他の直轄事業も推進していくべきと考えますが、国道165号香芝柏原改良の事業進捗状況及び今後の見通しをお伺いするとともに、京奈和自動車道以外の直轄事業の推進に対する奈良県の姿勢をお伺いします。
最後に、大項目4番、屯鶴峯の保存活用についてお伺いします。奈良県香芝市西部に広がる金剛生駒紀泉国定公園内の屯鶴峯は、千数百万年前に二上山の火山活動によって火砕流や火山灰などが堆積し、その後の地殻変動によって隆起し、さらに長い年月の間に浸食され、現在の白い岩肌を形成しています。遠くから見ると、鶴がたむろしているような奇勝のため、屯鶴峯の名称で呼ばれるようになりました。古くは、古墳の石棺材や寺院の基壇など石材として利用されるなど、地質学上貴重な存在として、その一部が1951年に奈良県指定の天然記念物となっています。この地形は、ほかでは見ることができない白く輝く岩原と緑が融和する優れた景観を誇り、東洋のカッパドキアと称され、現在は、映画のロケ地や身近な自然とのふれあいの場として、県内外から多くの観光客が訪れています。さらに、屯鶴峯のエリア内には東西に2つの地下壕があります。太平洋戦争末期に日本軍が本土決戦に備え、航空総軍戦闘指令所として建設されたものであり、長野県長野市にある松代象山地下壕に次ぐ大きさで、網目状に全長約2キロメートルにも及ぶものであります。東の地下壕の一部には、京都大学防災研究所附属地震災害研究センター屯鶴峯観測所がありますが、その部分以外は東西の地下壕ともに建設当時のままであり、早期に保護措置を講じる必要があると考えます。戦後79年が経過し、貴重な近代遺跡として、また戦争遺跡として、戦争を風化させないためにも、保存し活用することが現代を生きる我々の使命ではないでしょうか。
そこで、山下知事にお伺いします。太平洋戦争末期に造られた地下壕を含む屯鶴峯一帯は、後世に残すべき貴重な文化財であります。そのため、今後、天然記念物の指定区域の拡大、地下壕の軍事に関する遺跡としての新規指定など、文化財としての保護措置を拡充するとともに、観光資源としての活用も進めていくべきと考えますが、奈良県の考えをお伺いします。以上で、壇上の1回目の質問を終わります。
【山下知事】芦髙議員の一般質問にお答えさせていただきます。まず1点目、災害時の活動体制の充実に向けた取組についてでございます。災害活動体制の充実は大変重要な課題と認識しております。県では、地域防災計画に基づいて災害応急対策要領により、災害種別や気象警報等に応じて、主に初動対応を中心に災害活動体制を整備しております。具体的には、年間を通じた宿日直体制により、突発的な危機事象の発生に備えるとともに、危機事象の段階別に災害活動体制を取ることとしております。気象に関する警報発令や県内で最大震度4以上の地震が発生した場合には、警戒配備体制を取り、職員が即時参集し、市町村やライフライン等の関係機関と連絡を取りながら、被害情報の収集などの初動対応に従事することとしております。記憶に新しいところでは、本年8月、気象庁から初めて南海トラフ地震臨時情報が発表されたことを受け、本県においても議員ご指摘のとおり、幹部を集め緊急会議を開き、職員の連絡体制や県民への呼びかけなど改めて確認を行ったところでございます。災害対応力の充実強化を進めるためには、①組織・人員体制、②庁舎・活動環境、③防災計画・要領、④研修・訓練など大きく4つの分野に分けて検討を進めていくことが急務と考えております。9月補正予算をご議決いただければ、外部委託等も活用して、より重点的に進めていくことができると考えております。まず、組織・人員体制の面では、全庁的な災害活動体制を構築するため、これまで危機担当部局のみで実施してきた警戒業務等を対象職員を広げまして、10月から危機担当部局以外にも拡充し、活動体制の強化を図ってまいります。2点目の県域水道一体化についてのご質問でございます。県ではこれまで、人口減少に伴う水需要の減少や水道施設の老朽化といった。ちょっと答弁が漏れておりました。ごめんなさい。1点目の災害時の活動体制の充実に向けた取組についてでございますが、庁舎・活動環境の面では、災害対策本部の活動環境を広げたいと考えており、先ほど述べた9月補正の災害活動体制強化事業の内容は、災害対策本部機能の充実強化に向けた現況の検証や効果的な運用の調査検討に充てることを考えております。防災計画・要領の面では、今年度はマニュアルの整備とともに、ラインワークスなどのグループウエアを利用し、災害対応の情報共有の迅速化や適時適切に対応協議ができるよう見直し、DX技術の導入検討を進めているところでございます。研修・訓練の面では、災害対応力の向上を目指して、防災総合訓練の実施とともに、災害対応職員の育成を目的とした研修の充実を考えております。なお、防災総合訓練につきましては、来月20日に奈良市都祁生涯スポーツセンターで開催を予定しております。大規模災害発生時には、防災部局のみならず全庁一丸となって取り組むことが必須であり、組織、環境面の整備はもちろんのこと、防災計画やマニュアル、DXといった部分を見直し、全職員に浸透させることが必要であります。このため、職員による全庁図上訓練の実施や、そのための研修などを通じて災害活動体制を不断に見直し、充実強化してまいりたいと考えております。
続きまして、県域水道一体化についてでございます。県では、これまで人口減少に伴う水需要の減少や水道施設の老朽化といった課題への対処として、令和7年4月の水道事業統合に向けて関係26市町村と検討協議を進めてまいりました。今般、事業統合の大枠について合意に至ったことから、各市町村の9月議会で統合後の事業主体となる奈良県広域水道企業団設立のための議案を提案しているところでございます。県及び26市町村全ての議会でご議決をいただけたならば、設立許可の申請を経て11月中に企業団を設立する予定でございます。この企業団は、県と26市町村で構成する特別地方公共団体であり、運営体制としては、企業長は知事が務め、副企業長には構成団体から6名の首長を選任し、連携して執行に当たります。また、重要事項は全構成団体の長で協議する運営協議会を設けるとともに、企業団議会の議員については全構成団体の議会の議員から選出いただくなど、全団体が連携して取り組める体制となっております。施設整備につきましては、水需要の減少に応じた施設の最適化や水道施設の老朽化対策を計画的に進めます。こうした水道広域化に取り組む団体には、国から10年間交付金が措置されるのに加え、県もそれと同額の財政支援を行って企業団の施設整備を支援いたします。財政支援については、施設整備への経費増や人口減少に伴う収益減に対処して事業運営が持続できるよう、適正な水準で料金収入を得て、財政の健全性を確保する必要がございます。このことから、統合後30年間の財政収支の見通しを立て、既に公表しておりまして、効率的な事業運営と適正な料金水準の確保によって健全な財政運営を行ってまいります。こうした取組を進めることによって、統合後も引き続き安全で安心な水道水を安定的かつ適正な価格で供給していく使命を関係26市町村とともに果たしてまいりたいと考えております。
3点目、国道165号香芝柏原改良をはじめとした直轄事業の推進についてでございます。国道165号香芝柏原改良は、中和幹線に接続する香芝市穴虫西交差点から大阪府柏原市の西名阪自動車道柏原インターチェンジに至る延長約2.8キロメートルの国が管轄管理する区間でございます。この事業は、連続する急カーブをなくすとともに4車線に拡幅するものでございまして、平成23年度に事業化され、国により事業が進められております。これまでに詳細設計や用地買収等が進められ、令和6年3月末時点で、議員お述べのとおり、約9割の用地取得が完了をしております。国からは、今後も早期に用地取得が完了するように取り組んでいくと聞いております。工事着手に必要な文化財発掘調査につきましては、事業進捗を加速させるため、県から香芝市に発掘調査の協力依頼を行い、令和6年8月より香芝市による調査が開始されております。国道165号香芝柏原改良をはじめ国道25号斑鳩バイパスや国道163号清滝生駒道路など、京奈和自動車道以外にも国による直轄道路事業は複数ございます。いずれも骨格幹線道路ネットワークを形成する重要な路線と位置づけております。このため、各事業が早期に整備、供用開始されるよう、県としても必要な役割を果たすとともに、今後も整備促進が図られるよう国に強く働きかけてまいります。
4点目、屯鶴峯の保存活用についてでございます。天然記念物の指定範囲の拡大や地下壕の史跡としての新規指定に当たりましては、それぞれ学術的調査などを実施し、所有者の同意を得た上で奈良県文化財保護審議会に諮問する必要がございます。奇岩・奇勝である屯鶴峯。すみません。さっき「ドンヅルミネ」と言いましたね。申し訳ございません。奇岩・奇勝である屯鶴峯は、昭和26年に県の天然記念物に指定されました。この指定範囲を拡大するためには、天然記念物としての価値を有する範囲がどこまでなのかという学術調査を再度実施する必要があります。また、地下壕など軍事に関する遺跡に指定するに当たりましては、評価基準を設け、それに基づいた価値づけが必要でございます。その際に、他県での指定事例も参考として検討していく必要がございます。今後、天然記念物の指定範囲拡大及び地下壕の史跡指定については、現在の所有者である香芝市及び個人の意向を確認し、協議しながら、まずは学術調査の必要性や軍事に関する遺跡の評価基準の検討を進めてまいりたいと考えております。これまでも県では、市町村等が行う文化財の保存や文化財を活用した地域振興の取組を支援してまいりました。屯鶴峯を活用した地域活性化の取組に対しましても、積極的に支援してまいります。観光客の誘客には、エリア全体の受入環境整備や観光消費の仕組みづくりが重要であるため、地元市町村等での取組を支援するとともに、観光地としての魅力発信にも一緒になって取り組んでまいります。私からの答弁は以上でございます。ご質問ありがとうございました。
【あしたか清友】先に大項目4番の屯鶴峯の保存活用について再度伺います。知事のほうから、評価基準を設けて、その点を検討していくというご答弁でありましたけれども、県が指定する天然記念物の指定区域がかなり現在では限定的でありまして、1951年に指定されているこの範囲というのは、現在観光スポットになっているところの範囲と現状と違うところもあるんです。限定されている範囲は含まれているんですが、現状、観光スポットとなっているところはもう少し範囲が広くございます。それを含めて、その範囲をやっぱり広げることによって、地下壕も全てはかぶりませんが、例えば香芝市が所有している東側の地下壕であったりとか、そういったところも入ってきますので、天然記念物の保存する、その拡大をするというところが地下壕にもつながっていく話なんです。ぜひともこれは評価基準を設けていただいて、まずそれの検討をするということでしたから、これは必ず進めていただきたいなというふうに思っています。香芝市以外の個人の私有地に関しては、それ以外の香芝市市有地だけでその範囲を拡大することも可能でございますし、保存に向けた活用に向けて、ちょっと県と市と協議していっていただきたいというふうに、これはお願いしておきます。
大項目の3番項でございます。国道165号の香芝柏原改良でございます。県から香芝市に文化財発掘調査の依頼があったと答弁いただきましたけれども、実質的には、発掘調査は基本的には県のほうでやっていただいているのかなと。その中で、やはり京奈和自動車道に人手が取られているということもあって、香芝市の学芸員の方が仕事についていただいていると、こういう状況でありますので、香芝市としてもこの発掘調査に協力をして、そしてまた用地買収においても、ちょうど清水副知事が奈良県の国道事務所におられた頃に用地取得が進んでいったんですけれども、これは用地国債制度というのを資金代行で市がやったものなんです。それによって進んでいったと、それによって国からの事業費も確保されたという面があるんですが、ここ二、三年において、それの国債の返済が、その分で事業費が膨らんでいた、数字上膨らんでいただけであって、事実上の事業費というのは本当にだんだん下がっていっているんですね。だからこそ、香芝市のほうもしっかりと用地取得もしているし、発掘調査のほうもしているし、また、新しく市長につかれました首長のほうもしっかり要望活動もしていますので、これは県のほうも一緒になって力を貸してほしいということでこれを質問させていただきました。これ、知事、やっぱり国のほうに対しても、これまでと違った要望の方法で、本当に清水副知事が当時の奈良国道事務所にいたときにこの事業が進んでいっているのを私も見ていましたので、これは期待していますから、ぜひ地元と、香芝市と一緒になって中央のほうに要望していってください。これはお願いしておきます。
それでは、大項目1番について伺います。今回の補正予算で、知事、先ほど答弁もありましたとおり、災害活動の体制を強化する補正予算が上がっています。この件なんですけれども、県庁内の災害対策本部を開くに当たり、まずこの庁舎内の活動環境を整備するんだというようなことが書かれています。これは今、現状、対策本部が設置されるに当たって、部屋の大きさであったりだとか、国からの応援職員の受援スペースがあるのかないのかというようなところも含めて、今手狭になっているのかなというようなことだと思うんですね。この辺りも含めて、今回の予算で検証するということですが、その先には、そういった対策本部自体の部屋の整備であったりだとか、そういったことも考えられているのか、お聞かせください。
【山下知事】調査の結果、今の災害対策本部のスペースでは物理的にちょっと足りないということであれば、その拡大も含めて検討してまいりたいと考えております。
【あしたか清友】 その中で、奈良県のここの県庁の庁舎においてはそういったことでやっていただきたいというように思うんですが、代表質問、一般質問と出ています中核拠点において、北部、南部とあります。県庁のこの災害対策本部が指揮系統というか核となって、核となるのかどうかも含めて、中核拠点における災害対策本部との連携とか、そういったことというのはこの補正予算の中にも検討の中に入っているんでしょうか。
【山下知事】議員ご指摘のような、県内にございます広域防災拠点と災害対策本部との連携をどうしていくのかということも大変重要な問題ではございますけれども、今回の調査検討の予算にはその部分は含まれていないということでございます。
【あしたか清友】それでは、何というのか、その中核拠点に対してはどのようにお考えなんでしょうか。
【山下知事】その点につきましては、コンサル等の助力はなくても県庁の職員で今後検討して、どういうふうにしていくか決めていくと、こういうつもりでございます。
【あしたか清友】といいますのも、知事、今回の中間取りまとめ、奈良県の総合防災対策基本構想の中間取りまとめの対象範囲から、災害活動対策の見直しというのがその中間取りまとめにおいては外されているんですよね。だから、これはしっかり議会としても確認していかなあかんなというふうに思っていますので、補正予算は直接的に関係のないということだったので、ただ、この補正予算を受けて、検討のその先には今質問したようなことというのは当然入ってこなければならないことなのかなというふうに思いますから、これはちょっとまた予算も含めて委員会のほうでもやらせてもらいます。続いて、その設置に当たっての、中核拠点を含む体制と、それと、その中において常時人を配置するのかしないのかとか、そういったことも検討していただきたいというふうに思いますので、これはまた委員会も含めて議論していきたいと思います。
最後に、大項目の2番でございます。県域水道一体化について、知事のほうから、県の財政支援について答弁で触れられました。国の交付金として一体化後に10年間、水道事業の一体化に伴う広域化事業、そして運営基盤強化等事業に関して事業費の3分の1が交付されると。それに加えて、奈良県独自で水道広域化の支援として、国の交付金と同期間、そして同額の財政支援を実施するということなんですけれども、これは当然に大前提であって、これは本会議場ではっきり明言していただいて、これは当然のことだというふうに思います。その国の交付金と同額ということなので、これ、予算化していくに当たって、県が支出するに当たってどういうような決まりをつくっていかれるのかというふうなことが重要になってくるのかなというふうに思っているんですが、例えば、条例なのか、要綱なのか、契約なのか、何らかの違った形の決まりなのか、いろんなことでその支出の根拠を示していただきたいというふうに思います。本会議場で明言していただいているので、それは変わりのないものだというふうに思いますが、これも11月中に設立されるんだというようなことも答弁でいただきましたので、早急にそういった決まり事というのか、我々にその根拠になるようなものをお示しいただきたいと思うんですが、知事、いかがでしょうか。
【山下知事】県からの財政支援につきましては、企業団設立後に県と企業団との間で覚書を締結する手続を執り行う予定でございます。
【あしたか清友】分かりました。それでいけるということなんですね。ご答弁もいただいていますし、その覚書でいけるということであれば、早急にその準備もしていっていただきたいなというふうに思います。
今回、一般質問の中において地元の香芝市のことも少し触れさせていただきましたけれども、県のやっぱり事業で、香芝を含む地元が、なかなかそういった大きなプロジェクトに名前が挙がってこないというふうなことを常々地元の方からも言われます。39市町村ある中で、あっちもこっちもどっちもそっちもというわけにもちろんいきませんけれども、今回、屯鶴峯も挙げさせていただきました。国道165号香芝柏原改良、これは国の事業ではありますが、県の、しっかりこっちにも目配り、心配りしていただいて、事業をしっかり推進していただきますようによろしくお願い申し上げまして、一般質問を終わります。ありがとうございました。
【こぼれ話】13時から始まりました一般質問。一般質問の持ち時間は、質問25分と決まっています。今回は5名の質問者があり私、あしたか清友は4番目の登壇でした。16時40分頃の登壇となったのですが、一般質問は奈良テレビ放送で生中継されています。放送時間は、最大延長17時45分となっており、最後の5番目の議員もおられる中で、その時の私自身の判断で今回は必要最低限の質問内容にしました。深掘りをする機会は、一般質問だけでなく予算や決算などの委員会でもありますので、引き続き事業進捗状況の確認をしてまいります。「どんづる峯の質問が良かった。」「香芝のことを取り上げてくれてありがとう。」など多くの声をいただきます。これからも地元の皆様に信頼していただける議員になるべく、香芝市選出の奈良県議会議員としての役割を全ういたします。