皆さん、こんにちは。県議会議員の所属委員会(役職)は申し合わせで1年で、特別委員会は2年、関西広域連合も2年であります。ただし、あくまで申し合わせであり、任期中の4年は務めることは可能ですので、どうなるのかは分かりませんが、今年度最後の建設委員会ということで来年度は違う委員会に所属するかもしれないと思いながら、改めまして県内市町村から要望の声がある案件と地元・香芝市の領域内での事業の進捗状況をおさえておきたいと考えました。3月8日(金)、奈良県議会の建設委員会での質問を報告させていただきます。実際に質問するときには、答弁によって省いたりすると思いますが、議事録が出ましたら、更新しますね。
①大規模盛土造成地の第2次スクリーニング調査について○土木・建築技術職員の不足について(意見)②流域下水維持管理負担金の適正化について③国道165号香芝柏原改良について④国道168号香芝王寺道路について○県内市町のバリアフリー基本構想策定の促進について(意見)⑤県域水道一体化について
①【大規模盛土造成地の安全対策の実施状況について】建設安全推進課へ質問
【ポイント①】市町村単独では、技術的かつ専門的な知識を有した職員を確保することが困難なため、計画業務時と同様に奈良県による一括発注での実施は出来ないのか、どうか。
【ポイント②】今年度から宅地耐震化推進事業を進めている。令和5年度は奈良市9カ所、三郷町3カ所。令和6年度は6市町16カ所で6870万円(国3100万、県3100万、市町村3100万)の予算があるが、事業の進捗はどうか。
【あしたか清友】大規模盛土の造成地の安全対策の実施状況について伺います。大規模盛土の造成地の中枢という形で、第1次スクリーニング、これは既に完了していただいています。現在、第2次スクリーニングということで、造成地の調査、そして現地も見ていただいて、安全性の把握をしていただいている段階です。奈良県で宅地耐震化推進事業が本年度からスタートしていますが、市町村では現地でボーリング調査を実施することが、簡単に推進できない、予算の課題があり市町村の財政負担が大きくて速やかに対応することが困難になっています。この現状を踏まえて、奈良県独自で補助金制度等を検討していただくことが無理なのかどうかを伺います。
【建築安全推進課長】ご質問いただきました第2次スクリーニング事業に係る調査についてお答えさせていただきます。その事業費に対しましては、国費が3分の1交付されることとなってございます。残り3分の2を事業主体となります市町村が負担することとなりますけれども、今年度から県独自の支援策として、市町村が負担する2分の1を補助することとしておりまして、市町村の財政負担を軽減することとしてございます。令和6年度予算案では、調査を予定しております6市町に対する補助金として3100万円を計上させていただいているところでございます。また、これまでにも、令和4年度に市町村と締結いたしました協定に基づき、第2次スクリニーング計画策定業務の一括発注を行うなど、その発注順位ですとか、業務途中のプロセスなど、技術的に困難な事象や課題等が生じた場合には、国等からの情報、あるいは技術的な知見を踏まえたきめ細やかな助言、技術的な支援を行っているところでございます。今後も、このような市町村に対する財政支援や技術的な支援などを通じて、本県の宅地耐震化を進めてまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。
【あしたか清友】この宅地耐震化推進事業という中で、国と県と市町村の負担割合があって、今の答弁であれば、独自に、それと別で補助制度を設けているということなんですか、確認です。【建築安全推進課長】国が3分の1、事業主体が3分の2なんですけれども、県独自で、その事業主体が負担すべき3分の2の2分の1、3分の1を補助する制度を設けてございます。
【あしたか清友】ありがとうございます。その中においても、安全性把握に当たっては、市町村のほうでは事業、財政的な問題があって、負担が大きくてなかなか進められないんだという声があります。技術的かつ専門的な知識を有した職員ということで、技術的な提案も市町のほうにしていただいているということですが、この計画業務のときに、県が一括発注していただいていると認識しています。今後、この調査、安全性の把握においても、県が市町村に対して助言していくことがあるのかないのか再度伺います。【建築安全推進課長】今後、このような市町村に対する財政支援も含めまして、技術的な支援等を行ってまいりたいと考えているところでございます。
【あしたか清友】進めて中において、ここは崩落工事が必要なんだというようなハード事業ですね。結果が出た段階で、工事が必要となった場合、そういう事例が県内では出ているのか出ていないのか伺います。【建築安全推進課長】現時点におきまして、調査を行った結果、危険な事例があるとか、そういう状況ではございません。【あしたか清友】大規模盛土の総数は県内780カ所あります。財政的な支援、技術的な指導も含めて支援をお願いします。
●【土木・建築技術職員の不足について】意見
【あしたか清友】土木・建築技術職員の不足については、今本会議で公共工事を支える新たな法人の設立云々の設立議論がありました。山下知事は、「検討しない。」とおっしゃっていましたが、退職後も経験者に協力してもらえるような組織も必要だと考えます。色々な方策を検討していただいて、土木・建築技術職員の不足を少しでも改善していただきたいと考えます。これは、意見しておきます。山下知事は、具体の提案のあったものについては「検討しない。」とはっきりおっしゃっていたので、総合的に考えていただきたいということをここで伝えておきます。
②【流域下水道維持管理負担金の適正化について】下水道課へ質問
【ポイント①】令和元年流域下水道繰入金7000万円(約10年間同額)、令和2年流域下水道繰入金2億円(公営企業化)、令和3年流域下水道繰入金3億円、令和4年流域下水道繰入金4億円、令和5年流域下水道繰入金5億円
【ポイント②】【下水道法】(市町村の負担金)第31条の2 第3条第2項又は第25条の22第1項の規定により公共下水道又は流域下水道を管理する都道府県は、当該公共下水道又は流域下水道により利益を受ける市町村に対し、その利益を受ける限度において、その設置、改築、修繕、維持その他の管理に要する費用の全部又は一部を負担させることができる。2 前項の費用について同項の規定により市町村が負担すべき金額は、当該市町村の意見をきいたうえ、当該都道府県の議会の議決を経て定めなければならない。
【ポイント③】奈良県及び関連28市町村をもって構成されている「奈良県流域下水道維持管理等負担金に関する検討部会」により、維持管理負担金単価を検討中で、令和5年度及び令和6年度の維持管理負担金単価については、据え置きとなっている。統一単価のあり方については、昨年10月の決算審査特別委員会で、山下知事は「単価の算定方法や運用について、各市町村の意見を聴取しつつ、検討していきたいと考えております。」と答弁。
【ポイント④】第1浄化センター、第2浄化センター、宇陀川浄化センター、吉野川浄化センターの地域で分けて考えると南部の単価が確実に上がる。水道一体化の流れとも逆行しており、単価については、県全体で観ていくという考え方が適当であると私は考える。
【あしたか清友】流域下水道の維持管理負担金の適正化について伺います。今議会の補正予算第8号にもあるように、一般会計からの繰出金、5億4200万円ということですが、令和5年度の当初予算では一般会計から5億円、特別会計に繰り入れていますが、そもそもどのようにして金額が算定されているのか伺います。【下水道課長】下水道事業は地方財政法上の公営企業とされております。その経費は、その事業に伴う収入によって賄い、自立性を持って事業を継続していく独立採算制の原則が適用されているところです。下水道事業の経費の負担につきましては、雨水排水は自然現象に起因するもので、一般にその原因者を特定することが困難であり、その受益が広く市民に及ぶことから、その経費は公費とされています。一方、汚水処理は、原因者、受益者が明らかなことから、排出量に応じて徴収する下水道使用料収入で賄うこととされています。ただし、汚水処理に要する経費のうち、公共用水域の水質保全への効果が高い高度処理の経費や、合流下水道に比べて建設コストが割高になる分流方式下水道に要する経費の一部は、公的な便益も認められることから、公費負担とされているところです。総務省において、この公費負担の対象や算定方式などを一般会計繰り出し基準として定められているところです。本県におきましては、昭和49年の大和川第1処理区、第1浄化センターですが、その供用開始時には、まだ管路の整備延長も短く、処理水量も少なかったため、市町村の負担を軽減するため、供用開始後、約25年にわたって、県が交付税措置額を大きく上回る額を一般会計から繰り入れてきた経緯があります。現在、管路の延長も延び、大和川第2処理区、宇陀川処理区及び吉野川処理区が供用され、処理水量も大きく伸びたことにより、平成12年から、県の繰入額を基準額に対して徐々に減額する対応を取ってきたものです。令和2年度から算定基準額に対するこれまでの県の繰入額の累計を鑑みながら、毎年1億円ずつ上積みしており、令和5年度で5億円、令和6年度では6億円の予算を計上しているところです。なお、平成12年度以降、県の繰入金の増減はあるものの、市町村の維持管理負担金の単価は値上げはしておりません。以上です。
【あしたか清友】市町村の単価は全体的に関わっていますけれども、まず、総務省基準で定められた市町村相当分が、県が一般会計から今は繰り入れていないと。その理由は、供用開始から25年間、基準を上回る額を入れていたんで、ということですよね、今おっしゃっていただいたのは。全体で考えてというようなことだとは思うんですが、今の時点でいうと、総務省基準の定められた額入れていないわけですよ。県が基準額入れれば、市町村の繰り入れが軽減されると、単価云々の前に、まずそこがあるわけですよね。【下水道課長】委員おっしゃるとおりでございまして、繰入額が大きくなれば、単純に市町村の負担は軽くなるということで、県としましては、これまでのことを鑑みながら、徐々に、平成2年度から増やしていっているということでございます。
【あしたか清友】これまで大きく入れていただいていたということを認識しながら、市町村の繰り入れが軽減されればというふうに思っています。その後、単価の件なんですけども、維持管理負担金について、奈良県と県連の28市町村をもって構成されています奈良県流域下水道維持管理等負担金に関する検討部会により、この単価も含めて検討していただけるというふうに認識しています。昨年の決算審査特別委員会で、山下知事から、単価の算定方法や運用について、各市町村の意見を聴取しつつ検討していきと考えておりますと、このように答弁されておりますが、検討後どのようになっているか伺います。【下水道課長】維持管理負担金につきましては、市町村が負担する本県の流域下水道維持管理負担金につきましては、昭和49年の第1処理区の供用開始、そこから始まって、残り3処理区の供用開始の都度、関係市町村で構成される流域下水道協議会で議論され、関係市町村全ての意見を聴取して、県議会において統一単価と決定され、現在に至っております。一部の市町から、利益を受ける限度を超えて維持修繕費等の管理に要する負担させているとの意見があることを踏まえ、昨年、決算委員会での知事のコメントもありましたように、「他府県の現状や本県の下水道事業を取り巻く状況を踏まえ、単価の算定方法や運用について、各市町村の意見を聴取しつつ検討していくことが必要と考えているところ」というコメントがありました。今年度も奈良県の水処理事業に関する様々な問題について、関係市町村と2ヶ月に1回程度勉強会を実施しているところです。この勉強会の中で、維持管理負担金についても、その算定方法や運用について議論しており、引き続き適正な受益者負担について検討を進めていきたいと考えているところです。なお、令和5年度、6年度の2年間の維持管理負担金については、5年(令和4年度)の2月議会で承認をいただいているところです。また、先ほども言いましたが、現在の単価というのは、平成9年からほぼ据え置きとなっている状況です。以上です。
【あしたか清友】なぜ質問しているのかと言いますと、水道と下水道は会計も別で、公営企業として別なのですが、水道は県域水道一体化に向かっており、下水道は令和4年度に広域化・共同化計画が策定されています。市町村にとって、維持管理費が下がったほうがいいのは当然なのですが、第1浄化センター、第2浄化センター、宇陀川浄化センター、吉野川浄化センターとある中で、浄化センターの地域性も踏まえてどうなのかと議論がされていますが、私は、全体で見ていかないといけないと、特に南部・東部で、単価が跳ね上がることが想定されます。令和7年度から単価を検討される中で、単純に地域で分けたらいいんだということではなく全体を見て考えていただきたいと意見しておきます。
③【国道165号 香芝・柏原改良について】道路建設課への質問
【あしたか清友】地元、香芝市のことで聞きたいことがあります。国の直轄でありますが、「国道165号香芝柏原改良」の西名阪自動車道の柏原インターチェンジに向かっての区間と、県の事業として「国道168号香芝王寺道路」の4車線化をしていただいています。まず、国道165号の香芝柏原改良ついて確認します。発掘調査の件について、県からも文化財部局、あるいは香芝市にも協力依頼をして、発掘調査が早期に進むように取り組んでいくと答弁をいただきました。その後、どのようなったのか伺います。【道路建設課長】令和5年6月の当委員会の答弁で、文化財調査の進捗を図るように取り組んでいくということでお話させていただきました。奈良県としては、文化財調査を進めるため、香芝市に埋蔵文化財調査をしていただけるように、直轄である奈良国道事務所、香芝市と調整して、令和5年8月に、奈良国道事務所及び香芝市と発掘調査に向けた現地確認を実施しています。こういった調整の結果、令和6年度から、香芝市で発掘調査のほうに着手していただけると聞いています。今後とも国土交通省や香芝市と連携し、円滑な事業の進捗に向けて、必要な役割を果たしていきたいと考えています。
【あしたか清友】県にも汗をかいていただいて、前に進んでいると確認していますが、防災対策が必要な急峻な崖がたくさんあるところです。また、連続雨量200㎜以上で通行止めとなる異常気象時の通行規制区間でも指定されている。その中で、香芝柏原改良で切り取った斜面を改良して、災害に強い道路に改良することが目的になっています。用地買収が約9割まで迫ってきている中で、工事着工の出来る箇所が1,2カ所あると思いますので、この発掘調査を、しっかり進めていただいて、今後とも協力していただきたいですのでよろしくお願いします。
④【国道168号 香芝・王寺道路について】道路建設課への質問
【あしたか清友】国道168号香芝王寺道路の来年度末に供用開始が公表されています340メートルの区間の事業の進捗状況について伺います。
【国道168号と近鉄二上駅踏切道内の点字ブロックの設置】県内市町のバリアフリー基本構想策定促進への意見
○バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)
○交通バリアフリー法(高齢者、身体障害者等の公共交通機関を利用した移動の円滑化の促進に関する法律)
国道168号と近鉄大阪線の二上駅と下田駅の間、下田駅の西側にある近鉄二上踏切道内に奈良県管理道路では初めてとなる踏切道内に点字ブロックが設置されました。まずもってお礼申し上げます。バリアフリー構想が策定されている市町の中で重点地区に指定されていること等が前提になるので、奈良県で特定道路に指定されるには、地元の自治体が構想をもっていないと出来ません。県内12市町が策定されていますが、県の方からも県内の市町がそもそも構想を策定しているのか公表して策定を促し、また重点地区の拡大等にも繋げていただきたいと考えます。
⑤【県域水道一体化について】水道局への質問
○3月6日に第3回の奈良県広域水道企業団設立準備協議会(今後、法定協議会という。)が開催されました。前回10月5日に第2回の法定協議会では、統合形態は事業統合、統合時期は令和7年4月、料金統一は統合当初から実施するという基本的な枠組みを維持しつつ、4つの論点が整理されたものと認識しています。・算定期間は「3年」とする。・あらかじめ「企業団規約」に料金の考え方・算定方法等を明記しておく。・企業団への途中参加を認める場合の諸条件について、早急に整理する。・企業団に参加しない団体への用水供給単価について、早急に整理する。・企業団議会の議員定数について・公平性の観点から、給水人口規模を考慮した定数とする。
○算定期間が5年から3年に短くなることへの懸念や企業団への途中参加を認める場合の議論の必要性など、これまで意見させていただきましたが、結局どうなったのか伺います。
○令和6年9月議会で広域企業団設立が26団体で審議される。9月議会で議決されるという想定スケジュールに変わりはないか。
○【加入金、工事負担金、手数料等】給水世帯や給水装置事業者等から徴収する加入金・工事負担金・手数料は、統合時において統一することを基本とする、とありますが、「施設分担金」「給水分担金」の両方があるものと給水分担金のみと団体もある中で、いつから統一する予定なのか伺います。