議会報告・地域報告

【奈良県議会】【予算審査特別委員会】バリアフリー化・踏切道内の点字ブロック、防災・減災のためのため池整備、遊休農地対策、畜産農家対策【あしたか清友】

>>>>>>予算審査特別委員会が9/29~10/3で行われました。9/29、10/2の途中まで【あしたか清友】の報告させていただきましたが、今回は、後半の10/2の途中からと10/3を報告します。

 

【奈良県公共交通基本計画に基づく、駅・バス車両等のバリアフリー化の推進について】

【奈良県管理道路における踏切道内の誘導表示などの計画的な整備について】

【あしたか清友】奈良県公共交通基本計画に基づき、駅・バス車両等のバリアフリー化の一層の推進ということで、県では進めていただきます。令和5年度の予算で、計画どおり進んでいるのか伺います。

【リニア推進・地域交通対策課長】今、言及いただいたとおりですが、鉄道駅における段差解消、ノンステップバスの導入等、公共交通におけるバリアフリー化の推進については、高齢者、障害をお持ちの方、ベビーカー利用の子育て世代など、誰もが安心して公共交通を利用できる環境整備を推進する観点から大変重要であると認識しています。こうした中、県においては、公共交通のバリアフリー化について、奈良県公共交通基本計画みおいて、国の移動等円滑化の促進に関する基本方針に準じた目標を掲げ、取り組みを進めてきているところです。その進捗ですが、具体的には、鉄道駅については、令和7年度末までに1日の乗降客数が3000人以上の駅等で原則100%のバリアフリー化を達成するという目標を掲げ、取り組みを進めてきているところです。こうした中、対象駅のバリアフリー化率は、平成28年度末時点から約10ポイント向上し、令和4年度末時点で、現在82.8%、駅数で申しますと、対象駅64駅中53駅で段差解消済みとなっています。また、今年度もJR香芝駅、近鉄平城駅におけるエレベーター設置を含む段差解消工事、近鉄耳成駅におけるスロープの新設工事等、県の補助を受けて各鉄道事業者において進められているところです。また、ノンステップバス車両の導入率について、令和2年度末までに70%、令和7年度末までに80%という目標を掲げて、奈良交通株式会社に対するノンステップバス車両の導入費用への補助等を通じて、取り組みを進めてきています。こうした中、県内路線バスにおけるノンステップバス車両の導入率は、平成28年度末時点から約7ポイント向上し、令和4年度末時点で、74.7%と推移してきています。誰もが安心して公共交通を利用できる環境を整備するため、県として引き続き公共交通のバリアフリー化に関する取り組みを着実に進めてまいりたいと考えています。

【あしたか清友】令和7年度末までに目標を立てて100%、そしてバスでは80%まですると、しっかり目標どおりいっているということなのですが、JR香芝駅のバリアフリー化について、今年度、工事が若干押しているのかということも聞いておりまして、その辺りも踏まえて質問したのですが、工期のことですので、大幅に変更等があるようでしたら、またそれは情報として提供いただけたらと思っています。そして、鉄道とバスのことをお聞かせいただいていたのですが、昨年4月に大和郡山市内で視覚障害者の方が踏切道内で列車と接触されてお亡くなりになった事故もありました。それを踏まえて、奈良県ではどういったことに取り組まれていかれるのか伺います。

【県土マネジメント部道路政務官・道路建設課長】芦高委員お述べのように、昨年4月25日に大和郡山市で非常に痛ましい事故がありました。それを受けて、国は、道路の移動等円滑化に関するガイドラインを昨年6月に改定しています。その中で、多くの高齢者や障害者の方々が通常徒歩で移動されるいわゆる特定道路において、踏切道内に誘導表示を設けることが望ましいと位置づけられています。一方で、改定された国のガイドラインには、踏切道内の誘導表示の構造や材質、狭い道路での誘導の在り方について、具体的な仕様等がまだ示されていない状況にあります。現在、引き続き検討が進められており、今年度内にまたガイドラインが改定され、誘導表示に係る構造についても反映をしていくと聞いています。県管理道路の中で、特定道路上に踏切がある箇所が全部で7か所あり、踏切道内及びその前後で歩道が整備されている2か所において、今、誘導表示設置に向けた関係機関協議を進めているところです。具体的には、一つは、近鉄大阪線の下田駅のすぐ西側にある二上第10号踏切、もう一つは、大和郡山市になりますが、近鉄橿原線と都市計画道路の城廻り線が交差する九条第9号踏切において、今年7月に近畿日本鉄道株式会社と整備に向けた協議を行ったところです。下田駅のほうの二上第10号踏切については、既に方針が固まり、現在、工事発注に向けた手続きに入っており、年末までに誘導表示の設置完了を目指したいと考えているところです。一方、大和郡山市のほうの九条第9号踏切については、現在、視覚障害者団体等からいろいろな表示方法の構造について意見をいただいており、その協議を継続して続けているところです。残る踏切道のうち、歩道が狭い3つの踏切道については、速やかに設置できるよう、所在する市町と協議をしているところです。また、中には、踏切道内外に歩道がない踏切道の実は2つあり、これについては、先ほど申し上げた今年度内に改定される予定のガイドラインを踏まえて対応していきたいと考えているところです。

【あしたか清友】特定道路上に踏切がある箇所が7か所あって、その中でも、歩道が確保されていないところ等、いろいろ事業があると思います。その場所、その場所において、適宜、判断して進めていただきたいと思います。国直轄の県内の国道上に香芝市内でも2か所設置していただいています。このような事例も踏まえて、ガイドラインがある中で、より詳細なものが今年度内にまとまると聞いています。奈良県でも計画的にしっかり進めていただきますように、強くお願いし、質問を終わります。

 

【防災・減災のためのため池整備について】

【荒廃農地(遊休農地)対策や新規就農の取り組みについて】

【畜産農家の経営継承や飼料価格等高騰対策について】

【あしたか清友】防災重点農業用ため池緊急整備事業について伺います。ため池管理者の把握と、県、市町村の連携体制を構築していただいて、ハザードマップの作成、周知、そしてため池管理者への支援、そして、ため池機能診断調査等を踏まえて、県が実施主体でため池群の整備事業を行っていただいています。県が指定された971か所について、現在の進捗状況をまず伺います。

【食と農の振興部次長】県内の農業ため池は4228か所ありますが、そのほとんどはため池の所有・管理者が個人、または共有となっており、そのうち、下流に影響を及ぼすため池を防災重点ため池として971か所指定しております。その中で、防災重点ため池の対策の進捗状況ですが、管理連絡体制の構築、地元の管理者の皆様、また市町村・県の管理連絡体制の構築、万一決壊した場合のハザードマップの策定、機能診断調査を順次行っていますが、管理連絡体制の構築、ハザードマップの策定・公表は各市町村でやっていただいており、971か所全てで完了している状況です。機能診断調査は、これもまた市町村で国庫補助事業を活用して実施されていますが、令和7年度までに全て実施していただくよう、令和4年度末では432か所実施済み、令和5年度ではこれから288か所の調査を予定している状況です。

【あしたか清友】市町村で耐震性の調査と劣化状況調査をやっているところもあるかと思います。それと並行して、県の実施されている改修等をするところもたくさんあると思います。大変大事な事業であり、事業負担は国が55%、県が34%、地元負担が11%となっていますが、地元の農家に対する負担について、国や県のガイドラインを見ていますと、やめましょう、ゼロにしましょう、というような記載がされています。この地元負担に関しては、地元で調整するのですが、県の関わりはどのようになっているのでしょうか。

【食と農の振興部次長】県が事業主体となっているため池改修整備事業をする場合、今、国が55%、県が34%負担し、改修工事の実施を進めています。その残り、地方負担といいますのは、市町村と受益農家が負担されることになるのですが、そちらのほうについては、各市町村で受益者からの負担を決めてもらっている状況です。芦高委員が先ほどおっしゃいましたガイドラインといいますのは、農林水産省から地元負担なしでと提示されていますが、その適用については、各市町村でご判断いただき、負担していただいている現状です。

【あしたか清友】受益者負担は、地元の農家と市町村と、県の関係性が良好でないと、なかなか事業が前に進んでいかないと思います。令和7年度で全部調査されるということで、しっかり進めていただくようよろしくお願いします。農地についても伺います。荒廃農地、遊休農地の面積が増加傾向の中で、農業の担い手確保のためのサポート、新規就農等の取り組みについて、現状、どのようになっているのか伺います。

【担い手・農地マネジメント課長】遊休農地について、現状を説明します。農地法に基づき、市町村の農業委員会が毎年度行う利用状況調査において把握しています。最新値である令和3年度の遊休農地面積については、本県では、まず、再生利用可能な農地が542ヘクタール、再生利用が困難と見込まれる農地が774ヘクタール、計1316ヘクタールとなっています。農地を荒れさせないためにも担い手の育成・確保が急務と考えており、県においては、例えば農外からの新規参入希望者を対象とした先進農家の下での実践研修を中心とする農業新規参入者支援事業など、県独自の取り組みを行ってまいりました。また、優れた経営を行う担い手農家の中には、後継者がいない方もいます。有形無形の経営資産が次世代に継承されないことは、個々の経営体にかかわらず、産地、ひいては県全体にとっての大きな損失と考えています。このような考えの下、今年度に農業経営継承支援強化事業を立ち上げ、後継者不足の経営体を対象にセミナーを開催し、第三者継承について意識啓発を行い、農業分野における担い手の確保に取り組んでまいりたいと考えています。

【あしたか清友】新規事業の方も、当初予算で見ています。荒廃農地、遊休農地が増加傾向の中、高止まりしているような数字も出ています。しっかりと担い手の確保、新規就農につなげていただきましたが、既存農家を守っていく取り組みが一番必要なのが、畜産業であると考えています。県では、6月補正予算においても、飼料価格等高騰対策の緊急支援事業、そしてまた畜産農家の経営支援事業という形で、国の地方創生臨時交付金も使いながらやっていただいていると把握していますが、経営継承も含めて大変厳しい状況にある畜産農家を、どのように守り抜いていくのかお聞かせいただきたいと思います。

【畜産課長】経営が厳しいといった畜産農家からの声の要因については、ウクライナ情勢や、円安基調による畜産業の生産コストの大部分を占める飼料代、とりわけ輸入飼料代の高騰によるものと認識しています。県としては、輸入配合飼料の価格高騰で厳しい経営状況にある畜産農家を支援するため、昨年の6月補正予算において、配合飼料価格安定制度の補填金に対する農家負担相当分の2分の1を補助することを目的に4900万円の予算措置を行いました。また、牧草などの輸入粗飼料と同様に価格が高騰しておりましたので、これからの飼料の価格高騰に対応するため、粗飼料の価格上昇分のうち2分の1を支援することを目的として、昨年の9月補正予算で7570万円の予算措置を行ったところです。また、この補正予算には、単味飼料の価格上昇の一部支援やエコフィードの燃料上昇に対する一部支援も含まれています。これら2回の補正予算による支援については、補助対象期間を昨年、令和4年4月から12月分までを対象としていたところですが、飼料代に高止まりの傾向が見られたことから、年度末まで補助対象期間を昨今、令和4年4月から12月分までを対象としていたとことですが、飼料代に高止まりの傾向が見られたことから、年度末まで補助対象期間を延長することとして、2月補正予算で所要額5290万円の支援を行ったところです。さらに、4月に入りましても飼料代に高止まりの傾向が見られたことから、本年12月まで、補助対象期間を延長することとし、先ほど芦高委員からご紹介ありましたとおり、6月補正予算として、所要額の合計6640万円の支援を行ったところです。県としましては、これらの取り組みを通じ、農家の経営安定に対する支援を行ってまいりたいと考えています。2点目の経営継承に関する質問ですが、畜産分野への新規参入を促進するには、後継者不在の畜産農家から第三者への継承が効果的と考えられます。これについては、県の畜産保健衛生職員が農家指導の一環として、やむを得ず廃業を考えている畜産農家からの相談や、新たに畜産農業を始めたい個人などの相談に応じています。一方、食と農の振興部において、経営継承に関するセミナーを本年12月に開催予定であり、関係機関とも連携しながら、畜産分野での第三者承継を促進し、もって新たな担い手育成につなげてまいります。このような畜産農家に対する経営支援や後継者不足の解消への取り組みを通じ、畜産の振興に努めてまいりたいと考えています。

【あしたか清友】農業の中でも、各ジャンルがあって、一つ一つ対策が違うと思うのですが、やはり後継者不足と経営を承継していくことが大きな課題になっていると認識しています。その中で、県のほうでも将来を見越して、人・農地プランであったり、集落ごとで対策していくという取り組みや、先ほど紹介いただいた個人に対して個々に対策していく取り組みなど、いろいろ使い分けてやっていただいているなと認識しています。本当に、一次産業の根幹であるところなので、これをやったら絶対うまくいくというのはなかなか難しいのですが、私どもも一緒になって勉強していきたいと思いますので、引き続き、この事業を継続していただきますようよろしくお願い申し上げまして、質問を終わります。

 

【奈良県の施策の方向性について】山下知事への質問

【あしたか清友】私からは、奈良県の施策の方向性について、山下知事にお伺いします。山下知事は、去る7月に予算執行査定の結果等を踏まえて組織改正されるとともに、新たに万博推進室等を設置されました。先の一般質問において、私はこれに関連し、組織改正は知事に権限があるものの、予算執行査定に伴うものであることから、議会に対し、事前に説明がなされるべきであったと述べたところです。その中でも申しましたとおり、私は、施策とそれを進めるための予算、そして組織、この3つは一体であると考えています。令和5年度の予算と組織体制は、「奈良新『都』づくり戦略2023」を踏まえて編成・整備されたものと理解しています。そのため予算執行査定などにより、大きく施策や組織を見直すなら、当然に関連する予算は補正して、組織の見直しについても県民の負託を受けた議会に対し、丁寧な説明がなされるべきと考えています。予算の補正については、一般質問また部局審査でも、大学設置準備室が廃止され、万博推進室が新設されるのであれば、関連する予算の計上が必要ではなかったかと質問したところです。これまで山下知事は、一部の大型事業の停止・見直しについては表明されたものの、知事のやりたい施策の全体像については、知事就任から半年近くたった今もなお見えていないと考えています。そこで知事にお伺いします。これまで奈良県は「奈良新『都』づくり戦略」を県政発展の目標と道筋として取り組んでこられたと認識していますが、山下知事は、その戦略に基づき進められてきた事業をどのように見直し、どのような体系で施策を推進しようとされているのか、知事が目指す奈良県の方向性についてお伺いします。

【山下知事】就任以来、まずは予算執行査定に取り組み、大型公共事業を中心に見直しを実施してきました。その上で6月議会の所信表明において、新しい、誇りある奈良県をつくるため、特に県民や事業者の安心と暮らしへの責任、奈良県の子ども、若者の未来への責任、豊かで活力のある奈良県を創る責任の、3つの責任を果たすと述べたところです。初めての当初予算となります令和6年度の予算編成では、特にこの3つの責任を果たすため、施策を重点化する方針です。また、必要性、費用対効果、公平性、公正性、透明性、競争性の6つの視点から、予算・施策の細部にわたる検証・見直しを徹底し、施策や事務事業の再構築に取り組むことで、奈良県が持つ可能性を最大限に引き出し、県民が暮らしの豊かさを実感できる奈良県をつくってまいりたいと考えています。

【あしたか清友】所信表明に基づいて今後示されているということですが、その施策体系について、来年度の予算審議をされるときに、これまでは「奈良新『都』づくり戦略」が参考資料というか、県民の皆さんに分かりやすくお示しされていたものであったと認識していますが、知事が新しい予算に向かって施策・事務事業も再構築していく中で、施策体系がより分かりやすくものは、示していただけるものでしょうか。

【山下知事】この「奈良新『都』づくり戦略」を拝見させていただきましたが、前知事の施策を分野ごとに類型化して、それぞれの分野に大見出しのようなタイトルをつけて、それを総称して「奈良新『都』づくり戦略」というネーミングだったかと思いますが、それと同じようなものを作るかどうかについては、まだ決めておりません。

【あしたか清友】知事の思いを新年度予算に示すと、先の一般質問でもおっしゃっていただきましたが、新規事業やこれまでの見直しに伴って、条例の改正や計画を変更する必要性がある場合、次の12月議会において、先にそのような議案を上程されるスケジュールになるのでしょうか。

【山下知事】新年度の予算編成の前の計画の変更や条例の変更が必要かどうか、その辺はまだ何も分かっておりません。

【あしたか清友】これからの予算執行査定や、その結果に伴う関係自治体との協議については、県民の皆さんにおかれましても、知事のやりたくないことはもう発表されていますから、分かっておられる、納得したということではなく、発表されているため分かっておられます。ただ、その中で、知事のやりたくないことは分かったけれども、やりたいことが分からないと、そういった声もいただいています。関係自治体において、しっかりと丁寧に説明されていると、代表質問や一般質問等でもおっしゃっていましたが、やはり不安があるから、そういった声があると考えています。不安を払拭するためには、政策体系と予算をしっかり示していくことが一番大事なことなのかと思います。知事、現段階でいつということは、検討の段階で述べることはできないと思いますが、しっかり新年度予算に向かって、知事の思い描くビジョンをお示しいただいて、こういった議会で議論できるように、そして議案として上がってくる案件についても、予算執行査定に関わる分に関しては、各常任委員会もありますので、報告も含めて、できるものはやっていただきたいと思いますが、どうでしょうか。

【山下知事】はい、しっかりと来年度の当初予算で、施策の方向性が県議会の皆様や県民の皆さんにご理解いただけるように、しっかり打ち出してまいりたいと思います。

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