議会報告・地域報告

【香芝市議会】財政の健全化判断比率について疑を質す【あしたか清友】

皆様、こんばんは。我ら若人、あしたか清友(芦髙清友)です。

本日、令和2年9月1日(火)、9月定例会が開会され会期日程が決まりました。9月定例会は、前年度の決算審査の議会でもあり、決算特別委員会の委員としてもしっかり質疑をしてまいります。また、一般質問では、①新市長の所信表明・選挙公約について②農福連携について③これからの小規模事業者・中小企業の振興について、通告書を提出しました。くじ引きで2番目を引きましたので、9月15日(火)の午前10時前後の登壇予定となります。是非とも応援の程、宜しくお願い致します。

9月1日(火) 本会議・初日

9月2日(水) 総務企画委員会

9月3日(木) 福祉教育委員会

9月4日(金) 建設水道委員会

9月8日(火) 決算特別委員会

9月9日(水) 決算特別委員会

9月10日(木) 決算特別委員会

9月15日(火) 一般質問

9月16日(水) 一般質問

9月18日(金) 本会議・最終日

本日の本会議初日に上程された議案が各委員会に付託され、総括質疑が行われました。

総括質疑では、令和元年度決算における財政健全化に関する指標に関して質疑しました。正確な答弁は、後日インターネット配信される録画映像や議事録を確認して報告しますが、まずは、主な質疑内容を報告します。ちなみに、香芝市議会の会議規則第57条で質疑の回数が3回までと決まっています。(これは議会をはじめ、民間の多くの会議で採用されているロバート議事法を参考にしているのではないかと思います。)

【報第6号】令和元年度 健全化判断比率及び資金不足比率の報告について

①将来負担比率は下がっているが、有形固定資産の減価償却率が上がっている点をどう考えているのか。②今まで議会では、整備費と年間の維持管理費の議論しかされてこなかったが、建物躯体部分は50年程度、(電気・空調・給排水などの)設備は15年~20年程度と整備した時点で、更新サイクルは決まっている。本来ならば減価償却分を基金に積み立てる等して、財源を確保していかないといけないが、その点どう考えているのか。③具体的に香芝市内の公共施設の保守点検作業委託を一本の契約に包括して、施設整備投資として活用すれば、投資原資が生まれるのではないのか。

の3点を質疑しました。これは、平成30年9月定例会、令和2年3月定例会の一般質問で、公共施設等総合管理計画を質問し、予算特別委員会や決算特別委員会で質疑をしていますが、背景としておさえておかなければならない点として、行政のお金は単年度で単式簿記を長年採用していたために、議会では、公共施設に関しても整備費や年間の施設管理費は議論していても、減価償却費の議論が全くされていませんでした。香芝市では、平成28年度の財務書類から地方公会計制度に基づく「統一的な基準」を取り入れて、全国に先駆けて複式簿記での損益計算書、貸借対照表を公表してきました。逆を言えば、平成27年度までの財務に関することは、単式簿記での議論しかされてこなかったということです。資産の概念がないということは、民間ではありえないことで、青年経済人として、当たり前の話をいつもしています。

議会でもこのHPでも何度も申していますが、整備する時に、(廃止する、長寿命化する、建て替える)更新時期が、既に決まっています!

設備は、物によりますが、15年から20年程度、建物躯体部分は50年程度と、耐用年数は物によって決まっています。実際は、法定耐用年数よりも長く使用出来る場合がほとんどですが、建物や設備の更新サイクルが決まっている以上、単年度予算であろうが、長寿命化や建て替えるのであれば更新費を確保しておかねければなりません。その時の交付金を当てにする、または起債する、だけではあまりにも無計画です。全てが香芝市のお金で賄えるとは思いませんが、理論的には、償却資産分を更新費用として考え、積み立てるべきです。例えば、令和元年を例にすると年間の償却額は、2322734千円(約23.2億円)ですが、公共施設整備基金には、令和元年度の一年間で120225千円(約1.2億円)が積み立てられています。単年度の予算の枠として、更新費用として計画的に積み立てていくことが必要です。実際には耐用年数を過ぎても、数年は使用できる場合がほとんどですので、あくまで法定の資産の概念ですが、耐用年数が経過すれば色々な部分で故障が出てきますよね。その時がくれば考えれば良い、その時がくればお金を借りれば良い、もしくは、朽ち果てるまで使ったら良い、という考えが、建設当時にはあったのかもしれません。整備時には、議論していなければならないことですが、可能な限り過去の議事録を調べているのですが、残念ながら見当たりません。

民間の施設であれば、当然、固定資産税が課税されますので減価償却、償却資産うんぬんという考えは当たり前なのですが、公の施設は、当然、固定資産税は課税されません。また、民間の施設であれば、利益を生みださなければなりませんが、公の施設は、採算・不採算ではなく公共サービスとしての役割があることはおさえとかなければなりません。しかし、何度も繰り返しますが、整備したときには、耐用年数が決まっているので、廃止する時期、もしくは長寿命化する時期は決まっています。建て替えるのであれば、その時期までに財源は確保しておかなければなりません。長寿命化するのであれば、その時期までに財源は確保しておかなければなりません。平成27年度から作成され、平成28年度に策定された公共施設等総合管理計画では、公共施設を長寿命化することが前提に計画されていますが、概算では、40年後には約3分の1の施設しか更新出来ないことが分かっています。老朽化した施設を全て改修して長寿命化するのではなく、【長寿命化をする時期が同じ施設があるのならば、廃止をして、複合化・多機能化をはかり、新たに建て替える】という発想が何故ないのでしょうか。香芝の未来を描く計画の策定には、市民の声を聞くことは当然のことですが、市役所内でも未来を担う若手職員のグループワーキングなどにより、課題抽出をし、政策立案に繋げるべきです。未来に責任を持てる世代の意見を積極的に取り入れるべきです。おっと、またまたその話になりましたが、

 

平成28(2016)年4月から全国に先駆けて複式簿記の考え方も取り入れて、民間企業の財務書類に近い形で財務4表を公開されています。皆様も、検索して是非ともチェックしてみてくださいね。

香芝市【一般会計等財務書類4表】

●貸借対照表 →【ストック・資産】会計年度末時点での財産(資産)と財源(負債・純資産)を表す

●行政コスト計算書 →【民間で言う損益計算書】一年間で行政サービスにかかったコスト

●純資産変動計算書 →【貸借対照表の純資産変動】一年間で貸借対照表の純資産がどのように変動したか

●資金収支計算書 →【民間で言うキャッシュフロー計算書】一年間の現金の流れを区分して表記

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