議会報告・地域報告

【香芝市議会】「電子母子手帳サービス」「農福連携」新たな施策の提言【一般質問】【あしたか清友】

香芝市議会、平成29年第6回12月定例会において、12月14日の一般質問で【台風21号の被害対応について】(1)香芝市の当日の対応状況(2)指定避難所の開設後について(3)二上山登山道崩落について、に続いて【香芝市の健康づくり計画について】(1)福祉教育委員会の行政視察(2)電子母子手帳サービスの導入について(3)農福連携について、福祉分野の質問をしています。また、トップ写真は、夏に農福連携の勉強で三重県の名張市に御所市議会議員の山田しゅうじ氏と現地視察に行った時のものです。8月25日に山田しゅうじ氏の学生インターン生とともに伺いました。それでは続きの内容です。正式な議事録や一般質問の録画中継は香芝市議会のホームページからも見れますのでよろしくお願いいたします。

 

2、【香芝市の健康づくり計画について】

(1)福祉教育委員会の行政視察について

【あしたか】福祉教育委員会のほうで行政視察を行ってまいりました。そちらのほうをまずご報告させていただきます。愛知県の蒲郡市にて、いきいき市民健康づくり事業を視察してまいりました。こちらは、市役所職員の担当部からまずはみずからやってみようということで、毎朝のラジオ体操から始められて、それらを他の課に広めていき、全庁的にそういった機運を高めていかれたものでございます。また、全庁的に取り組む推進プロジェクトを立ち上げられまして、体重測定100日チャレンジ、目指せ1万人、というころで市内の企業や団体トップに働きかけ、職場ぐるみで連携した取り組みを展開されました。ICTを活用した仕組みを取り入れ体重測定値のデータ入力、閲覧、運営管理、結果などを分析されて蒲郡市内のメタボの該当者を減少させ、特定保健指導終了率も県内最下位であったところを挽回されてたというものでありました。2ヶ所目は三重県いなべ市で介護予防モデル事業を視察してまいりました。高齢者の健康づくり、無理なく運動を続けられる仕組み、通所型、出前型、自主型、元気づくりから地域づくりへというような背景をもとに要介護認定者が減ったといった事例でした。それらを踏まえまして、香芝市では健康づくり事業として、どのような取り組みをしてますでしょうか。【福祉健康部次長】私も視察のほうに同行させていただき、勉強させていただきました。先ほど議員おっしゃいました蒲郡市については、県内でメタボ率が一番悪かったというところから、それの脱却に向けまして職員だけでなく市民も動かしたというようなことで、全庁挙げてのプロジェクト等参考にさせていただくこと多々ございました。そのなかでも、一口目は野菜から食べましょうという野菜ファーストという取り組み、これで生活習慣病を予防できるというような形の取り組みもされているということでいろいろ参考にさせていただいたわけでございます。香芝市で健康づくり事業ということでございますけれども、香芝市では現在、健康増進事業と国保保険事業、こちらを連携させました健康づくり事業に取り組んで居おるところでございます。【あしたか】具体的にはどのような事業内容でしょうか。【福祉健康部次長】健康かしば21計画及びデータヘルス計画、こちらのほうに基づきまして生活習慣病予防としまして、食生活の見直しや運動習慣の定着を目的としました集団健康教室、また禁煙サポートとしまして個別禁煙教室、また疾病対策としまして高血圧、脂質異常症対策の生活習慣改善教室、また重症化予防教室を行っておるところでございます。また、香芝市の健康づくりを支える地域ボランティアの養成を行っております。今後とも香芝市の現状に応じました健康づくりの取り組みを行ってまいりたいと考えておりところでございます。【あしたか】香芝市のほうでも計画に基づいて施策され事業のほうは進んでいるおるとことであると思うのですが、行政視察に伺った蒲郡市といなべ市での事業は、例えば予算面は国からの補助金、10分の10、2000万円であったりだとかそういった予算の確保がなされている前提での話であると考えます。ぜひ担当部のほうからも財政部、執行部に対しまして意見していただき、また執行部のほうも国からの補助金をしっかりと予算が取れるようなことをしていかないと、やはり福祉の分野では予算確保が難しいと思いますので、その点は宜しくお願いします。

愛知県蒲郡市議会議場にて 10月26日

三重県いなべ市・元気づくり大学についての説明 10月27日

(2)電子母子手帳サービスの導入について

私も議員として視察に行かせていただきましたので、香芝市で何が出来るのかというような視点で考えてまいりました。限られた予算、もしくは予算をかけずにどういったことが出来るのかと考え、大項目2番項の中項目2番でしめしています電子母子手帳サービスの導入の検討についてです。もう一点は、高齢者に有効的なものとしまして、大項目2番項、中項目3番に示しています農福連携についてということで質問を進めます。まずは、香芝市での母子保健について主な事業を伺います。【福祉健康部次長】主な母子健康保険事業としましては、乳幼児健康診査事業、母子健康手帳及び妊婦一般健康検査補助券交付事業、それとあと母子保健訪問事業、こちらを実施しておるところでございます。【あしたか】その事業の実績も伺います。【福祉健康部次長】28年度の実績でございますが、乳幼児健康診査につきましては、こちら受診率でございますが4ヶ月児検診で99.0%、1歳6ヶ月検診で97.8%、3歳6ヶ月検診で95.9%の受診率となっております。母子健康手帳につきましては697名に発行しており、延べ8559件の妊婦健康診査の利用がございました。また、訪問事業につきましては妊産婦訪問、新生児訪問、乳幼児訪問、こちらを含め延べ1564件の訪問を実施いたしました。【あしたか】検診につきましては、担当課の尽力もあり高い検診率であります。また、お母様の検診に対する意識も高いと言えると思います。その意識の高い中で、香芝市では取り組んでおらず県内では導入が始まっている電子母子手帳について伺いたいと思います。奈良県内で導入されている自治体はご存知でしょうか。【福祉健康部次長】現在、奈良県内では生駒市、天理市、大和郡山市、五條市、御所市、広陵町、三宅町、吉野町がサービスを開始されております。生駒市につきましては、平成28年10月に導入されておるようでございます。あとのほどんどの自治体についきましては29年以降に導入されているような現状でございます。【あしたか】ほかの自治体も導入して間もないということでございますけれども、データヘルスケアのサービス事業元年とも言われておりまして、電子母子手帳について担当部、担当課で香芝市において協議されたことはございますでしょうか。【福祉健康部次長】所管のほうで電子母子手帳については協議はしております。そのなかで、導入されました自治体の話を聞いております。聞いたなかで、予防接種の間隔が管理がしやすいというようなことでしたり、また市の事業や地域のイベント等こちらの情報発信ができるというようなことをお伺いしております。またその一方で、思ったほどの反響がなく、ユーザー数が増加しないでありますとか、登録をしたがなかなか情報を見ていないなどの課題もあると聞いてございます。【あしたか】思ったほど反響がないとおっしゃましたけど、これもデータヘルスケアサービス事業の元年ということですので、まだまだ浸透していないという部分が大きいと考えます。生駒市、天理市、三宅町などで大手の民間業者を取り入れて、導入されている例ですが月額5万円、年間60万円で出来ると伺っています。香芝市で電子母子手帳の導入をどのようにお考えでしょうか。【福祉健康部次長】国では平成27年に子ども・子育て支援新制度をスタートさせ、家庭や子どもに寄り添った総合的な子育て支援を推進しており、孤独感を和らげる地域社会のあり方、こちらが重要視されておりところでございます。また、スマートフォンの普及率につきましても、総務省の調査では20歳代で94.5%、30歳代では92.4%となってございます。こうした社会背景を受けまして、子育てしやすいまちづくりの支援策としてICTを活用した母子手帳、こちらのアプリです。こちらによる支援、これにつきましては妊娠中から出産、子育てまで全てのライフステージに合わせました切れ目のないサポートの一助を担うものと考えてるところでございます。今後は、先ほどの近隣市町村の動向や費用対効果等も考慮して、導入については検討してまいりたいと考えておるところでございます。【あしたか】ぜひ担当課のほうでご協議いただきまして、執行部のほうでもご審議していただけたらと思います。

(3)農福連携について

三重県名張市の農福連携の関係者に先進事例の視察へ行きました。御所市議会の山田しゅうじ氏と農福連携の第一人者(株)緑生園に訪問。8月25日

再び名張市へ。9月8日に農福連携の勉強で名張市長の講演会に参加しました。

 

それでは、最後に高齢者にとって有効な施策は何かと考えてまいりました。農福連携について質問させていただきます。まず、香芝市の高齢者に対する健康づくりの取り組みはどのようなものがあるのかお聞かせください。【健康福祉部次長】香芝市におきましては、転倒骨折予防教室、筋力アップ教室、認知症予防教室、ラジオ体操、みんなの体操、またいきいき百歳体操など、こちらのほうを実施しておるところでございます。【あしたか】高齢者に対する健康づくりの答弁もいただいており、それは十分理解しておるところではありますでれども、都市型農業である香芝市にとっても有効であるのが農福連携だと考えますので、提言させていただきます。農福連携についてですが、農園芸分野では急速な農業人口の減少、高齢化に伴う労働力の不足、耕作放棄地の増加などが拡大している。一方で、障がいなど福祉分野においては就労訓練をはじめ、働く場や仕事を求めておられる。農業と福祉が連携して行う事業のことを農福連携と言われています。福祉側からみずから農業を行うことや農業側の持つ資源のさらなる有効活用によって、障がいのある方、高齢の方などの一層の社会参加を図り、働く場所や人材確保につなげていくことが期待されています。加えて、農業が持つ癒し効果により、精神面、身体面でのリハビリテーション効果もあるわけでございます。また、業界内では6月28日にピンピンコロリ、農業者は長寿で元気、国内初、農業者の後期高齢者医療費は非農業者の7割を証明した早稲田大学の研究発表がございまして、これは業界内では知られているもので、6月28日に報道解禁となり世間にも知れ渡っていきました。それらを踏まえて、福祉の分野において健康を考えたときに、健康とはやはり食、食べること、食べ物、そして運動であります。食と運動、それは農であり、農作業であります。福祉健康部の施策のなかにこのような農といったキーワードがなかなか出てこないわけでございます。先ほどの答弁でありました、高齢者の健康づくりの取り組みで挙がっていた各教室の開催場所を、例えば総合福祉センターでやられているその教室の1回を田んぼや畑、そういった圃場で開催をすることはお金をかけずにやれることだと考えます。本年度の計画は各団体、既に組まれているでしょうから、来年度からでも推進していくことは可能なことでございます。福祉健康部としまして、農福連携についての今後の対応についてお考えをお聞きします。【福祉健康部次長】農福連携につきましては、先ほど芦髙議員もおっしゃっておりましたように、農業を通じて障がい者等の就労支援、こちらをするとともに、自然と触れ合うことによる身体面や精神面の向上、改善などが期待できるものでございます。現在、市内の社会福祉法人においては、できるだけ農薬を使わない安全、安心な野菜の生産、販売をされているところもございます。今後におきましては、事業者等から就労継続支援事業等の相談の際には農福連携も紹介させていただくなど、野菜づくりに詳しい高齢者などが健康づくりや生きがいづくりの場として関わっていけないのかということも合わせて考えてまいりたいと思っております。【あしたか】いわゆる横割りといいますか、担当課が複数連携して背景と目的が同じならば簡単にできるものもたくさんあるかと思います。その一つがこのことだと私は考えておりますので、ぜひとも福祉健康部、その名のとおり農もかかわってくるんだというところを施策におきましても考慮していただきまして、30年度の施策の中にはまずは名称からでも構いません。まずは会場を変えることからでも構いません。最終の目標は障がい者の就労支援が目的ではありますけれども、まずは高齢者の健康づくりという福祉の分野から農業にかかわっていただくような提言をさせていただきまして、本日の私の一般質問を終わります。

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